うれいのふるいのぞきみて

延期重なるSwitch版のリリースを心待ちにし、発売後すぐ買ったのにずっと寝かせていた『ホグワーツ・レガシー』をようやくプレイしてひとまずストーリークリアしてきました。いやもう評判に違わぬ傑作だった…本当によく練られて磨かれた作品でした。
頭の中を飛び回っている感情を整理するために感想をまとめておきたくなったので超久々にここを更新しました。重大なネタバレは含んでいないつもりですが画像などあるのでご注意ください。自分用の振り返り感想メモなので着眼点も偏っており読んで面白いかどうかはわかりません(保険)
ではBGMに私が探索中一番よく耳にして好きになったこの作中フィールド曲をどうぞ…

前置き

まずお前はどのくらいシリーズ知っとるん?という話をしておくべきでしょうか。
原作は小学生の頃に触れ、全巻読破済み/映画全作視聴済み/なんだかんだで外伝映画である『ファンタスティック・ビースト』も今の所全視聴済み/Niantic開発の『ハリー・ポッター:魔法同盟』リリース開始時から終了時までプレイ/魔法同盟サービス終了時から『ハリー・ポッター 呪文と魔法のパズル』たまにプレイ/USJのウィザーディング・ワールドには2回行ったことがある という感じです。
自分ではそんなファンであるつもりなかったのですが、周りに「いやお前はファンだろ」と言われてグッズや情報を提供されまくってしまう中でつい詳しくなったという具合です。「呪いの子」はじめ関連書籍は読んでいないので知らないことも沢山ありますが、映画やゲームのおかげでビジュアルに関する見聞はある方かもしれません。機会あればいつか現地にも巡礼してみたい…
ということで客観視するとそこそこ作中知識ある奴がプレイした感想にはなりますが、オープンワールドのアクションゲームとしてかなり高品質な作品なのでシリーズよく知らないけど西洋ファンタジーが好きな方や映画一作目だけ見たことある程度の方でも楽しめると思います。

キャラメイクと組分け結果

最初に断っておくとアニメチックな美形顔は作れません。私はむしろそこがリアルで良いと思いました。画一的なルッキズム刷り込み要素はもう捨てていかねばですよ…

バディ役がイケおじなのがマスターとパダワンぽくて良い

作中キャラの名前はカタカナ表示なのに主人公の名前にはアルファベットしか使えず、いきなりファミリーネームまで考えさせられるので注意です。何も用意してなかったので慌てて辞書を引っ掻き回しました。凝りたい方は先に考えておくことをおすすめします…

アカウント名がエランテなので字面が似ているEriantheとしました。ギリシャ系の名前でsweet as many flowers なる意味があるそうです。Wisterは実在する姓かつリアル苗字のもじりで捻り出しました。姓まで考えさせられるゲームってなかなかないのでは

ポケモン不思議のダンジョン並みに性格診断質問してほしかったのに組分けの儀式はシンプルな一問だけで拍子抜けでしたが、レイブンクローになりました。
5年生ということは15歳なんだろうけどベテランイケおじフィグ先生と対等に話す様子やキレッキレの戦闘アクション見てるとお前は何者なんだよ…と笑ってしまう

この頃はまだ初々しさがあるんだけど
だんだん数多の修羅場を乗り越えてプロ学生(?)の面構えに
“基本眠そうだけどここぞというときには開眼するキャラ”みたいになった

私はぱっと見の印象は薄いけどふとした瞬間に「あれ…?なんか美しくない?」と気付かさせられるタイプの人に魅力を感じます(なんの話?)

それでは以下、感想を思い出すまま書き連ねていきます…

ビジュアルのこだわりが素晴らしい

プレイしたのがSwitch版なのでやはりどうしても他ハード版よりも画質は劣るのですが、それでもウオオ…と唸らされるグラフィックです。実質携帯機であるSwitchの限界に挑戦しているのか5回ほどエラー落ちしたのでこまめなセーブの習慣をつけることをお勧めします…
なんといってもホグワーツ城がすごいです。ロケ地で撮った映像のつぎはぎでそれっぽく見せられる映画とは違うわけで、当然ながら城の内部が全部設計されている(!)歩き回るだけでもこの眺めはあの場面の!ここがこう繋がっていたのか!とわかって感動的でした。

(もっとも、この動画とか見ると2009年の時点で…というかもしかしたら映画制作の時点で城内の構造設定自体は完成していたのかもですが…)(その辺の設定資料集的なのは読んだことないため不明)

加えて自分がもろに好きなタイプの装飾やデザインの洪水で圧倒されてしまった。一体どれだけの研究と時間をかけてデザインしていったんだ…と思うと気が遠くなります…。

ケルベロスになっている
こういう絵柄が大好き

『貴婦人と一角獣』とか『一角獣狩り』のタペストリーを現地と来日展示の両方見に行ったほど好きなのであれのパロディじゃん!と感動して始めてすぐに撮っていたもの

中庭にハロウィンの飾り付けが
「三本の箒」のクリスマスツリー
あの大広間でのクリスマス

1年間の物語なので四季があるのですが、季節ごとに紅葉したり雪が積もったりとワールドのグラフィックが変わるんですよ…。一体どれほどの手間を…

写りが悪くてわかりにくいけど

長い話の時間経過を表現するためにキャラに雪が積もるとか普通思いついても面倒すぎてやらなくないか…?一体どんなプログラムを…

優雅な足組みポーズ
ちゃんと猛禽らしい動きしている

西洋文化圏の動物のモーション表現への観察眼とこだわりにはとても敵わないものがある 動きや仕草がかなりリアルでかつ可愛いです 鳥の羽の展開表現って3Dモデルでの再現が難しい部類だと思うのにリアルだし…

音楽も超良い

このゲームもはやほとんど映画なので音楽も超〜良いです。
有名なヘドウィグのテーマの印象からか、チェレスタのソロパートがあると一気にああハリー・ポッターシリーズだ…と感じさせられる気がします。最初に挙げたフィールドBGMも作曲者は違うけれどもしっかり系譜を引いててマジカルで良い…。夜にあの曲聴きながら歩き回っていると瞑想でもしているかのような気分になります。
それと自分は昔からケルティック/アイリッシュ/スコティッシュな伝統曲とか西洋の古楽が好きでよく聴いているのですが、まさにそういう楽器・音階構成の曲も多くて世界観というか地域性感じられて没入感あり嬉しかったです。クリアしてすぐサントラ購入しました。収録されてない曲多すぎて驚きでしたが…完全版はないんですか…

一度本場のアイリッシュパブに行ってみたいんだよな

原作要素とゲームデザインの親和性高し

一番に挙げられるのが箒移動が超快適なこと!三次元高速移動できて燃料もいらずちょい乗りもでき、ただ飛んでいるだけで楽しい最強の乗り物でした。これ以上に機動性高くビジュアル的説得力もありスマートなオープンワールド向きの移動アイテムって他にあるんだろうか?

魔女の宅急便的なクエストも

攻撃手段も謎解きに使うのも魔法なので、矢とか弾とかの所持数や武器・装備品の耐久力を心配する必要がないのも貧乏性人間には嬉しく快適!(だからこそこの後にストレス溜めずに『ゼルダの伝説 ティアーズオブザキングダム』をプレイしきれるのかがより心配になってしまった…)
使えるボタンをフルに使っているため、呪文の種類が多くて時々スロットから入れ替えなければならず手間な点はさすがにどうしようもなかったのかなと思いますが、なるべくオープンワールドのしんどポイントを解消しようと工夫されているのが端々に感じられました。とにかく原作要素のゲームデザインへの落とし込み方がうますぎています。版元も開発陣もすごいな…

戦闘がダルくない

私はオープンワールドのアクションゲームは『Skyrim』と『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』ぐらいしかやってきていないのであまり適当なことは言えませんが、オープンワールドものの戦闘って面倒でダルい印象がありました。自分で照準合わせないといけないし、ちょっと通りたいだけなのに道を阻む敵が妙に硬くてうざかったりと…。でも本作では戦闘もちゃんと楽しいのがすごいなと思った次第です。同行するNPCの仲間のAIも賢いので助かる。
ボタン配置に慣れないうちは攻撃の誤爆やオートエイムの暴走にあたふたしてしまう感じはありましたが、ちゃんとゼルダで言うZ注目みたいなターゲットの固定(Switchの場合はRスティック押し込み)もできるし、場数踏んでいくうちに自然とボタン配置覚えて攻撃を選んで出せるようになります。その複雑さの加減がいい塩梅で、オートエイムのコマンド入力制なんだけどちゃんと自力で立ち回り上手くなれてるという感覚を得られるのが良いです。レベル上がっても即死級の攻撃がざらにあるため、緊急回避とカウンターメインの立ち回りになって必然的に絵的に格好良くなれるという見せ方もうまい。杖なんていう銃みたいなものを万人が持ってる世界だとこんな速度での戦いになるんだなスリリングだな…という異世界シミュレーションも味わえて楽しいです。

昔これ見て笑ってたけど実際危険度的にはそんな感じだよなと思う


あと個人的な記憶の話、かつて『魔法同盟』で死ぬほど唱えてもう覚えてしまった呪文ごとの杖の振り方にここで再会して懐かしかったし、当たり前だろうけど改めてちゃんとそこにも設定規定が存在してるんだなと感動しました。魔法同盟ではインセンディオとウィンガーディアム・レヴィオーサとアロホモラ使う頻度が高かったっけな…。

人物表現あれこれ

英語音声日本語字幕でプレイしていたのですが、英語の発音に出身地別の訛りがしっかり反映されているのが面白かったです。自己紹介がなくても名前と訛りでああこの人の出身はアフリカなんだ、インドからか、東南アジアだろう、東欧からだなとかわかる作り込みがすごい(自分が馴染みないだけで英語圏では至って普通なレベルのキャラメイクなのかもしれませんが…)。ちなみに横浜から来た日本人の先生もいます。
字幕的にはそういえば海外ものの翻訳によくある不自然な女言葉遣いとかが無くてよかったなと思いました。主人公の口調は性別で違ってるそうですが、女子でも「〜ね」「〜よ」「〜だわ」とか言うことなく、素朴中性的な感じでナイスでした。
それからストーリーで関わるレギュラー級の生徒それぞれの関連クエストの物語が寮ごとの性格を表していて面白く、皆ティーンらしい無謀さいっぱいなのが良いな〜とニヤニヤしてしまいます。グリフィンドールの子は罪の意識を祓いたくて悪人を退治しに/ハッフルパフの子は出自の罪滅ぼしをしたくて動物を救い出しに/スリザリンの子は家族を助けるための方法を探しに、おのおのが必死になって危険な道を突っ走る。そこにレイブンクローの主人公が助言者役や見守り役になって伴走していくという配役が実に良かった(レイブンクロー生のクエストが無いのは選択クラスゆえの分岐かと思っていたけど元からの仕様だったとは…なぜ!?)。
みな自分が囚われていた呪縛を破って成長する姿見てるとああ〜よかったね〜っと保護者の気持ちになります(敵役を無邪気かつ容赦無く始末していく様は薄ら怖いが…)。シリアスな冒険のかたわらで良いジュブナイル群像劇を見せてもらいました…

グリフィンドールの友達
ハッフルパフの友達
スリザリンの友達

※ネタバレあるため一連のクエストクリア後の視聴を推奨※
マルフォイ役のトム・フェルトン氏のプレイ広告 リアルに子供時代をホグワーツで過ごした人は万感の思いだろうな〜

ここはちょっとなという点もある

Switch版だからというのもあるとは思うのですがロードが長めでテンポを妨げる感じがありました。学校内やフィールドはシームレスに移動できる場所が多いのでそんなに気にならないのですが、集落とか行くと家に出入りするたび数秒のロードが発生するのでちょっとしんどかった。
ときどきエラー落ちがあるのでこまめにセーブしておきたいのに、ポーズ画面開く→設定選択→セーブするでボタン長押し というやたら手間がかかる仕様なのももうちょっとどうにかできたんではという感じはしました。オートセーブ手厚めだからいいやろという判断?
ムービーが売りだからなのか対象年齢のせいなのかこのゲーム動画が撮れないため、格好良い瞬間や面白シーンを共有できないのも残念なところです。
あと一番最初に言語選んだ時にデフォルトになってる日本語音声ですが、主人公の女声これどうにかならんのか!?というくらい自分は受け付けませんでした…アニメ声が苦手で…。それで英語音声に変えたわけですが、勉強になるし映画観てるっぽくなるし全編通して演技良かったのでおすすめです。

いい追体験だった

物語の軸になっているのは現実にも当てはめられる感じの問題提起でした。最初の体験の違いで接触対象に持つ印象や選ぶ手段・進む道が全く変わってしまったり、何か具体的な目的を達成しようとあがいているときに周りが皆わざと自分の邪魔をしているように感じられてきて疑心暗鬼に陥るというのは身に覚えがありまくるので他人事じゃないなと思いながらストーリーを追っていました。私はだいたいいつもなぜか悪役側に感情移入してしまいフィクションから教訓を見出そうとするタイプのオタク…
そういう重い話を学生生活パートで中和する塩梅もうまかった。授業ごとにあるミニゲームみたいなギミック、重さ増し増しのストーリー終盤で受けることになる退屈で仕方ないと評判の授業では何をやらされるのかなと思って見てたら「寝落ちしないようレバガチャで意識を保つ」で笑いました。眠かったよな〜中高生の頃…

最後のクエスト 最優秀寮杯の席にて
クリア時のステータス ずっと学生服コーデだった
クリア時の達成度 寄り道しすぎでは?

さまよってるだけでも面白いし以後もコンプリート目指して長く遊んでいきたいと思います。クラスごとの微妙な差分も気になるけど周回できるような時間はあるのだろうか…!?

*****

唐突な身の上語りになりますが、昨年半ばから非常勤講師として勤めていたとある大学の専任講師になることになりまして…。もう生涯かけて叶えたい夢とか希望とかそういうのは見失って久しく、先も見えずに細々とやっていたところにいきなり降ってきた役目です。そんなファイアーエムブレム風花雪月みたいなことあるんだなと思いました、展開もノリもなんとなく似ています…。
4月から正式に先生になるこのタイミングで学園ものの世界を追体験できてちょうどよかったかもなと感じました、生徒から見た先生ってこんな感じだったな〜と…。とか言って自分は学校に籍置いてた時間が長かったのでまだ生徒目線の方が近いキャリア浅すぎの若輩者なんですが…。そして自分の人生も絶賛迷子中なのに他人の進路の面倒見るとか悪い冗談みたいなんですが…誰か私も導いてくれ
身に余る歓迎を受けて萎縮するばかりながら、持っているだけの知識は伝えつつできるだけおもしろく役立つ時間を提供していきたいなと思います。知らない土地での生活が始まり個人での仕事も両立させないといけないため今かなり不安になっているのですがとりあえずやってみるしかない。
私はオフ友にも仕事関係者にもこのような二次創作オタクであることはひた隠しにしているため(別に知られても業務に支障はないんだけどただただ恥ずかしいので…)そんな確率ありえないとは思いますが万が一表向きの正体が特定できても人に伝えたりせず、知らないふりをしていただけたら助かります。

さてまた引っ越しの準備に戻ります…
文章もときどき書かないとやっぱり語彙が減るし構成も下手になってしまいますね…。Galleryの更新ばかりでBlogページを長らく放置しっぱなしでしたが、また書きたいことがまとまったタイミングで思考の整理兼ねてこちらも更新していけたらいいなと思います。

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